わたしが死んだ日はハレ?



彼が突然姿を消した日は、ハレだっただろうか。




めちゃくちゃ仲田くんだった。笑い方も手の筋も喉仏も踊り方も歌い方もお辞儀の仕方も、全部ぜんぶ仲田拡輝だった。でも、百名ヒロキだった。わたしの知ってる名前じゃなかった。それだけ それだけだけど、だけど。小さなステージの上のヒロキくんは今まで以上に輝いていて あの量のセリフを あの量の歌声を、今まで通りに活動していたら聞けることはあったのかな と思うと悲しくなった。ヒロキくんが笑うと悲しい気持ちになった。彼が笑顔な分だけ、引くほど涙が出た。ふざけんなと思う気持ちばっかりで、頑張ってなんて今でも言えなくて セリフの 歌詞の1つ1つがぐさぐさ心に突き刺さって。過去で生きてんなわたし〜って 思った 


あの舞台を見た直後こんな文字たちを書きなぐったわたしは、仲田くんのいない世界を平気で生きている 仲田くんはずいぶんと前にいなくなってしまったけど 百名さんの存在を気にすることなく生活できるようになった 引くくらい興味関心がなくなった ゼロ 自分で自分にびっくりする わたしが好きだった仲田くんは空想の世界の人で 人間味なんて必要なくて 舞台の上で踊ってくれてればよかったんだなって 悲しいことに気がつく。月に何冊発売される雑誌と、誰かが連載に名前をあげてくれることと それだけで十分で 十分すぎて それ以上はいらなかった いらなかったんだな 毎日のように見ることができるようになった姿は わたしには見たくなかったもので ないものねだりなのか そんなもんだったのか 悲しいけど後悔はしていないけど

けれど、さよなら